Scratchを利用したプログラミング教室が、いろいろ開講しはじめましたが、
このScratchは子供にとって何が良いのでしょうか?
理由を解説します。
発達心理学の観点からいえば
子供に何でもかんでも早期に学習をさせれば良いというものではありません。
子供にはその時期に得られる能力があるからです。
小学生で言えば、7歳〜12歳頃は、具体的操作期と呼ばれています。
この時期は、
「具体的な事実や現実の場面の支えがあれば、
論理的に考えることができる。
見かけに左右されなくなり、保存の概念が獲得されている。
しかし、
具体的な対象や活動との対応なしに、
可能性に基づいて論理的に考えることはできない。」
(出典:ピアジェの発達段階説)
とされている時期です。
つまり、小学生は具体的なものを通じて、論理的に考える力がある時期で、具体的な物なしに抽象的な概念を考えるということは少しハードルが高いということです。
プログラミングは論理のかたまり
一方で、プログラミングは、論理的思考能力が求められ、論理のかたまりです。
プログラミングをゼロから行うということは、抽象的に考え、論理を組み立てて、
それをプログラムという抽象的な記号の集まりにまとめるということになります。
したがって、小学生の「具体的な対象や活動との対応なしに論理的に考えれない」という特性を考えると、小学生にはプログラミング教育は無理。という結論になります。
しかし、IT大国アメリカ、そしてマサチューセッツ工科大学のすごいところが、
子供でもわかるようなプログラミング言語を作ってしまいました。
それが、Scratchです。
このScratchは、論理的な構造をブロックで表しているため、
プログラミングの抽象度が飛躍的に下がった
のです。
ブロックという具体的なものを通じて、
論理を考える仕組みを提供した。
それがScratchです。
ですから、Scratchは小学生の子供の発達段階を考慮されてつくらているプログラミング言語と言えます。
だから、Scratchは子供にとって良いのです。
他にも良いところはあるのですが、今回の記事ではこれくらいで紹介を終えたいと思います。
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