このScratch講座は、
粘り強く頑張れる人だけの講座です。
頑張れない人は、読むのを止めてください。
Scratchの良いところは、子供の創造力を育めることです。
創造力、それは誰も作った物がない物を作るということです。
ですから、創造力を高めるために、子供たちに自由にプログラムを書かせることが必要です。
しかし、これはプログラミング講師としては難しい問題があります。
予習ができないということです。
あらかじめ、授業の内容が決まっている場合には、
その範囲を一生懸命勉強すれば、プログラミングの講師は務まります。
しかし、子供が自分なりに作りたいプログラムを作り始めた時、
あなたはプログラミング講師として、子供をどのようにサポートしますか?
自分が見たこともないような初めてのプログラムを目の前で子供が作り、
「うまく動かない!先生助けて!」
と言われた時、あなたはどう接しますか?
「自分で考えなさい。」
という返しは当然ありますが、子供が頑張ってもできないときに、
ヒントを出すなり、手を差し伸べてあげるのが、プログラミング講師の役割ですよね。
つまり、
プログラミング講師は、子供よりも先に原因を見つけて、
子供がゴールにたどり着けるように、
ヒントなど手を差し伸べる必要がある
のです。
ですからプログラミング講師は、いち早く問題を解決する必要があります。
あなたにはその自信がありますか?
本講座では、子供が犯しがちな、よくある間違いの事例を紹介します。
あなたは、これらの事例をマスターすれば、予習なく、子供に指導ができるかもしれません。
(これが予習なのかもしれませんが)
また、プログラミング講師の採用募集があったときに、自信を持ってエントリーできるだけの根拠がつきますね。
Scratchあるある その4
ボールをランダムに表示し、水色の場所、緑の場所、茶色の場所それぞれに表示された回数を数えるスクリプトです。この時、ボールのスクリプトは、何と「と言う」でしょうか?(別の言い方をすると、水色の場所、緑の場所、茶色の場所に表示された回数の合計は何回になるでしょうか?)

答えは下の方
繰り返し回数が10なので、「10」と答えたあなた残念ながら不正解です。
正解は「10以上のある数」です。このスクリプトで考慮しなければならないことは、水色と緑色と茶色は排他の関係にあるのではなく、同時に起こりうるということです。色の境目にボールが表示されたとき、複数の色にカウントされることがあります。したがって、10回繰り返しているので、10以上の数になります。
それではどのようにスクリプトを組めば10回になるか考えてみてください。
「もれなく、重複なく、場合分けをすること」は正しく動くプログラムを作る秘訣です。
また次回の講座をご期待ください。
※本講座のバックナンバーを見たい方は、ブログのカテゴリ「Scratch講座」をご覧ください。
(文:一般社団法人キッズITインストラクター協会 代表理事 棚橋一也)