日本では2020年にプログラミング教育が必須のものとして導入されますが、あなたは諸外国の動向について知りたくありませんか?
文部科学省平成26年度・情報教育指導力向上支援事業として、
「諸外国におけるプログラミング教育に関する調査研究」なる文書(以下、同書)が取りまとめられました。
前回は、IT立国アメリカ(カリフォルニア州)の動向について掲載しました。
今回は、
フランスの動向について、
報告します。
芸術の国フランス、この国でプログラミングがどのように捉えられているか非常に気になります。
同書によれば、フランスでは、アルゴリズムやプログラミングは「数学」の過程の一部で数学教員によって教えられているとのこと。
アルゴリズムの多くは、数列や幾何学、統計学に関連するものが多いため、
数学で教える
という流れになったのかもしれません。
フランスでは、初等教育からプログラミング教育を行う方向で新教育課程を編纂しているとのこと。
生徒が、「コンピュータがコード化された情報を利用して操作されていること、その工程とプログラミング言語の原則を学び、簡単なアルゴリズムのアプリケーションを開発できるようになる」ことというのを初等教育の目標にしようとしているようです。
一方で、
日本の教育ではどうでしょうか?
2020年の学習指導要領では、
「各教科等を通じて」
プログラミングを取り扱うこととされていますので、算数や数学などの特定の教科だけに関連づけることはしていません。
プログラミングを通じて子どもたちに何を伝えるのかという基本的な考え方が異なると、国によって取り上げ方が異なるということでしょう。
また、日本の2020年の学習指導要領においては、プログラミングそのものを教えることを目的とせず、
論理的思考力や探求的な学習の過程
を学ぶとされる方向です。
パソコンの使い方など、基本的なコンピュータの操作にとどまらず、アルゴリズムを学ぶといった点で、フランスのカリキュラムの方が一歩先行しているのかもしれません。
必ずしも早期教育が良いというわけではないかもしれませんが、
得意な子、好きな子、伸びる子をどんどん伸ばすという意味において、
難度の高い取り組みをすることは良いことかもしれません。
ちなみに
キッズITインストラクター協会の教材は、万人受するというよりは、
「得意な子、好きな子、伸びる子をどんどん伸ばす」
ということに重きをおいています。
言って見れば、すべての子どもが一定の水準に達することを保障するのは、義務教育すなわち公立小学校の役割です。
キッズITインストラクター協会は、民間団体ですから、プラスαの部分をものすごく大切にしています。